圧倒的な強さに余裕さえ感じた申ジエ選手だけど
LPGAツアー前半戦最後となる第17戦「アース・モンダミンカップ」は、申ジエ選手が今シーズン3勝目、LPGAツアー通算22勝目となる圧倒的な憎たらしいとさえ感じさせる強さを見せつけた優勝で幕を閉じた。
アメリカツアーと韓国ツアーで賞金女王になり、世界ランキング1位になった経験もある申ジエ選手は、当初から日本ツアーでの賞金女王を目標として掲げ、年間獲得賞金は2014年の4位以降、2015年3位、2016年2位、2017年5位、2018年2位とここ5年間ずっと好成績ながら賞金女王のタイトルを逃している。
昨日の「アース・モンダミンカップ」の優勝で賞金ランキング1位になり前半戦を終了して2位の鈴木愛選手に2500万円以上の差をつけた。11試合の出場で1回棄権をしているから実質10回で優勝3回、トップ10以内5回、15位タイ、16位タイと間違いなくツアーで一番の安定した強さを見せている。
残り22試合あるからまだまだわからないが、このまま安定した強さで行けば間違いなく今年の賞金女王は申ジエ選手になるだろう。

今シーズン3勝目 申ジエ選手 by GDO
プレーファースト
さてそんな圧倒的に強い申ジエ選手だが、彼女はプレーが遅いと度々言われている。
昨日の「アース・モンダミンカップ」でも15番ホールでプレー遅延のイエローカードを受けた(個人にか組みにかは不明)。さらにTV解説の樋口久子さんも大会終了後のコメントで優勝した申ジエ選手を讃えながらもスロープレーに対して苦言を呈していた。
2019年度からゴルフルールが改正され、今まではストロークの時間に制限がなかったのが、「40秒以内にストロークすることを推奨」と改正された。LPGAでは前をいく組みとの間が1ホール以上空いた場合に競技委員が時間の計測に入り、警告、もしくは明らかに遅延を認めた場合は2打罰のペナルティーとなる。
もちろん天候やギャラリー動作などの不確定な要素でプレーが遅れることはあるし、申ジエ選手も度々スロープレーを注意されていることからルーティーンを変えるなどの努力はしているそうだが、大会終了後にTV中継で樋口久子さんがしっかりとコメントで申ジエ選手のプレーに対して苦言を呈するということはそれだけプレーが遅いと感じているということ。
2019年のルール改正は明らかにプレーを早くすることを目標に改正されたもので、それはプロゴルファーもアマチュアゴルファーも同じであるはず。プロゴルファーは技術や強さはもちろんのことマナーに関してもアマチュアゴルファーの目標となるべきだと思う。申ジエ選手をはじめ多くの強いプロゴルファーには全ての面でアマチュアゴルファーの目標となるようなプレーを期待したい。
またLPGAもマナーに関しては毅然とした態度で選手に向き合って欲しい。


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