大きな地震の揺れで崩れる瓦屋根は古い工法で瓦が乗せられている瓦屋根
大きな地震が起こるたびに「瓦が落ちた」「瓦が崩れた」と報道される瓦屋根。
映像でも瓦が崩れて被害が出ている屋根の映像が地震のたびに流されています。必ずといっていいほど瓦が崩れた家の映像が映し出され、倒壊、半壊した家の映像ではほとんど屋根に瓦が乗ってます。
メディアが伝えたいのは、インパクトのある視聴者が見て分かりやすい映像なんですよね。瓦が崩れている映像はいかにも地震で崩れましたって感じがして映像映えするんでしょうね。インパクトがあるんでしょうね。
インパクトのある映像だけを流して、なぜ瓦が崩れているのか、どういった家の瓦が崩れて、どういった家の瓦が崩れていないのかをいちいち説明しないんですよね。
Contents
瓦が崩れ落ちるのは以前の工法で瓦を屋根に乗せている家
大きな地震の揺れで、屋根の瓦が崩れたり、屋根の重さが原因で家に被害が出たりする屋根は何十年も前の古い工法で屋根に瓦を乗せている家です。
古い工法では、屋根に瓦を乗せて瓦を固定するのに大量の土を使っていました。
土の粘りで瓦が落ちない、崩れないように固定していたんです。
すると当然土が風化、劣化すると固定している粘りが徐々に無くなっていくので、瓦が落ちやすく、崩れやすくなります。
大きな地震の揺れや台風の強風で瓦が落ちる、崩れる、飛ばされるのはこの古い工法が原因なんです。

瓦を固定するための大量の土
重い瓦屋根は以前の工法で瓦を屋根に乗せている家
また大量の土が屋根に乗っていることで屋根の重量も重くなります。
昭和56年の建築基準法改正以前に建てられて家の場合は、現在と比べると耐震性能が低いことが多く、さらに屋根に瓦を乗せる工法が古い工法(土葺き工法)で屋根に土が乗っていることも多いので大きな地震の揺れに弱いことがあります。
土を乗せている瓦屋根は乗せていない瓦屋根と比べると最大で2倍の重さになることもあります。
古い家になればなるほど、屋根に乗せられている土は多く、屋根の重量は重くなる傾向があります。
50年から100年前の家には瓦の重さの3倍から5倍ぐらいの土が屋根に乗せられていることもあります。

屋根に大量に乗せられている土
阪神淡路大震災(1995年)以降の瓦屋根にはほとんど土は使われていません。
大きな地震で屋根に被害が出るたびに屋根に瓦を乗せる工法も進化し、大きな地震の揺れに耐えるように検証、実験を繰り返し、工夫しているんです。
現在の工法は土を使わない工法(引っ掛け桟工法)
屋根に瓦を乗せて固定するのに、現在は土を使いません。
現在では、屋根に瓦桟と呼ばれる木材を釘で打ち付けて、その瓦桟に瓦を引っ掛けてさらに釘で固定する工法です。
瓦屋根は重いと思われていますが、それは古い工法(土葺き工法)で土を大量に使った昔の工法の瓦屋根で、現在の土を使わない工法(引っ掛け桟工法)だとそれほど屋根は重くないんです。

現在の工法では土を使いません。瓦桟に瓦を引っ掛け全ての瓦を釘で固定します。
「瓦屋根は地震、台風に弱い。」
阪神淡路大震災以降、大きな地震が来るたびにずっと言われ続けていますが、全ての瓦屋根が大きな地震の揺れ、台風の強風に弱いわけではありません。
古い工法(土葺き工法)の瓦屋根が重く、地震、台風に弱いのは事実ですが、現在の工法(引っ掛け桟工法)の瓦屋根は地震の揺れ、台風の強風にも耐える瓦屋根に進化しているんです。
特にガイドライン工法で施工された瓦屋根は地震、台風にも安心な瓦屋根です。
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